- 女子ラグビーワールドカップ2025が、8つの開催会場すべてにおいて環境持続可能性プログラムを始動。測定可能な二酸化炭素削減と循環型資源利用を目指す。
- 各会場に合ったグリーンイニシアチブを全国規模で展開。ノースハンプトンでの電気自動車充電インフラ整備、ブライトンでの生物多様性プロジェクト、エクセターとサンダーランドでのLED照明のアップグレードなど。
- ワールドラグビーは、二酸化炭素排出量報告書を大会後にまとめ、国連スポーツ気候行動枠組みへの準拠を通じ、持続可能な取り組みを継続。
このプログラムは、FIAがシルバーストーンF1グランプリと併催した『サステナブル・イノベーションシリーズ』において発表されました。
RWC 2025の環境持続可能性プログラムは、強固なガバナンスの育成、直接的な影響の対応、およびスポーツ全体での知識共有の促進という3つの柱を軸に構成されています。これらの取り組みは、測定可能な目標に基づいて進められています。具体的には、二酸化炭素排出量の予測ベースラインからの削減、明確な最終使用経路を定義した調達品を70%に目標設定、および8つの開催地それぞれで会場の持続可能性評価を実施することです。ワールドラグビーはまた、環境影響の削減を目的とした長期的なイニシアチブを支援するため、各会場に助成金を授与しています。
- ブリストルとサルフォード: 使い捨てプラスチックの消費削減を目的とした飲料水補給ステーションの設置
- ブライトン:植樹計画、鳥の巣箱の設置、地域住民の参加を通じた生物多様性の向上
- エクセターとサンダーランド:エネルギー消費量と排出量の削減を目的としたLED照明のアップグレード
- ノースハンプトン:低炭素交通の促進を目的とした電気自動車充電ポイントの設置
ヨーク:照明、暖房、売店などのエネルギー使用量を管理するためのスマート制御システムの導入
- トイッケナム:ガスボイラーへの依存度を削減するための電気ヒーターの採用
さらに、エクセターでは、2,600平方メートルを超えるブランディングと印刷物に『Clean Air Goテクノロジー(有害な大気汚染物質を分解する技術)』を大会に適用するケーススタディに資金を提供しています。
国連の「スポーツのための気候行動枠組み」の署名機関として、ワールドラグビーは、同団体の『環境持続可能性計画2030』に沿って、車両、ケータリング、物流、放送、人材、会場設営など、大会の主要な機能領域15分野以上に持続可能性の原則を組み込んでいます。これにより、排出量削減、現地調達、循環型資源利用を優先する包括的なアプローチが実現されています。
女子ラグビーワールドカップ2025のマネージングディレクター、サラ・マッセイは次のように述べています。「私たちはこれまでの3年間、責任ある大会の開催とポジティブな変革の促進という主要な目標を念頭に置いて、女子ラグビーワールドカップ2025の準備を進めてきました。」
「開催会場とステークホルダーとの緊密な連携、堅固なガバナンス、およびターゲットを絞った資金調達を通じ、地域社会に持続可能な影響を与える実践的な地域主導のイニシアチブを支援しています。これらは、今後のラグビーワールドカップのベンチマークとなるでしょう。」
大会終了後、大会の開催に伴う温室効果ガス排出量の削減と抑制に向けた計画段階での措置の有効性を評価する包括的なカーボンフットプリント報告書が公表されます。この報告書は、だれでも閲覧可能であり、オーストラリアで開催される女子ラグビーワールドカップ2029を含む今後の大会の基準となります。