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女子日本代表がRWC2025前哨戦でスペインに連勝、長田主将「準備したものを出せた」

サクラフィフティーン女子日本代表は7月26日、東京で行われたスペイン代表とのテストシリーズ第2戦に30-19で勝ち、来月開幕するラグビーワールドカップ2025前最後の国内での対戦を2連勝で締めくくった。長田いろは主将は「準備したものを出せた」と手ごたえを示した。

ワールドカップメンバー発表を翌日に控えて最後の戦力チェックの機会となったスペインとの第2戦に、日本は一週間前に32-19と勝利したの北九州での第1戦から先発8人、リザーブ6人を変更。立ち上がりからスペインの規律が乱れて数的優位を得た前半に2トライ、後半にも3トライを奪って勝利した。

 本大会のプール第3戦でも対戦する両チームは、前半は開始6分でスペインのWTBテクラ・マソコが危険なプレーでイエローカードを受け、その5分後にはLOエレナ・マルティネスも10分間の退場となり、スペインが一時的に13人で戦う状況になった。

 その間の前半11分、日本はスクラムを起点にバックスに展開。最後はWTB香川メレ優愛ハヴィリが飛び込んで先制すると、前半26分にもパスを受けた香川が駆け抜けて2連続トライで前半を10-0で折り返した。

 後半も開始6分で日本が反撃を試みる相手の出鼻をくじく。敵陣22メートル内での相手スクラムで、FL長田いろはがキックチャージ。日本キャプテンはそのままゴールに持ち込んで5点を加え、SO山本実のコンバージョンも決まって17-0とリードを広げた。

 スペインは後半11分、ペナルティで得たラインアウトからモールを押し込んでFLネレア・ガルシーアが押さえて5点を返したが、日本は17分に山本のPG、20分にはWTB松村美咲がトライを決めて25-5とした。

 スペインも後半半ばから足を活かして縦に速い攻め込み、後半25分にはゴール前のラックからヌリア・ジョウが持ち込んで5点をマーク。その5分後に日本の小鍛治歩にラインアウトモールから決められた後も、35分にLOルールデス・アラメダがゴール前のペナルティから素早い攻めでトライを決めたが、そこまで。前半の不振が響いた。

 日本は国内での女子国際試合では過去最高の5,244人が見守る中、連勝で本大会前の国内試合を終了した。

 「ワールドカップ前の国内最後のテストマッチでスペインに2戦2勝できたことは本当によかった」と女子日本代表の長田いろはキャプテンは安堵の表情。「相手のモメンタムが生まれたときに少し受け身になったところがあったが、得点力ではしっかり準備してきたものを出せたと思う」と述べて、得点の形に言及。チームとしてFW力を活かして得点した第1戦から、バックスが躍動した第2戦の形を評価した。

 日本は27日に大会メンバーを発表し、8月2日から欧州での事前合宿を行い、9日にイタリア代表と大会前最後の試合をイタリアのカルヴィザーノで実施。イングランドで行われる本大会に備える。

 レスリー・マッケンジー女子日本代表ヘッドコーチは、「ワールドカップを前に日本国内で2試合を戦って連勝できたことをうれしく思う。ワールドカップへの準備に手ごたえを感じることができた」と今回の2連戦を振り返った。

 「選手たちは本当に素晴らしいパフォーマンスを見せてくれた。ただ、今日のようなチャンスがイタリアのような強い相手には多くあることは期待できない。無駄にしてはならない。今日の勝利を糧にして、次のタフなチャレンジに向けて課題に取り組みたい」と話した。

スペインHC、「本大会へ良い情報を得た」

 「結果は残念」というスペイン代表のPRラウラ・デルガード主将は、「この1週間の取り組みでディフェンスは良くなったと思う。でも、その他のエリアでの改善も必要で、得点するにはボール保持が必要だと改めて感じた」と振り返り、「イングランドでの本大会ではベストな試合を見せたい」と話した。

 2017年大会以来となるワールドカップへ向けて、チームを率いるフアン・ゴンザレスヘッドコーチは、「ペナルティ23は多過ぎだし、最後の20分のプレーはよかったが、それでは足りない。前半は特に質の高いボールをラインアウトから出せず攻撃できなかった」と、この試合の反省点を指摘した。

 だが指揮官は一方で今回の対戦でのプラス面も強調。「第1戦後に守備に取り組んでいた。もう少し良くできたかと思うが、選手たちは自分たちの個性を見せてくれた」と選手の取り組みを評価。「今回の対戦で、ワールドカップで日本とどう戦うべきか、良い情報を得ることができた。本大会ではもっと接戦を演じたい」と、本大会へ向けてバージョンアップを図ることを誓っていた。

 イングランドで開催されるラグビーワールドカップ2025は8月22日に開幕。初のベスト8進出を目指す日本はプール戦でアイルランド(24日、ノーザンプトン)、ニュージーランド(31日、エクセター)、そしてスペイン(9月7日、ヨーク)と対戦する。

Photo: JRFU

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