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RWC 2027最終予選大会: ベルギーとサモアがドバイで連勝、最終決戦へ

ドバイで行われた2試合を終え、無敗のサモアとベルギーがラグビーワールドカップオーストラリア大会への最後の1枠を懸け、最終日の直接対決に臨むことが決まりました。

サモアとベルギーは、ドバイで開催中の最終予選大会第2戦でともに連勝を飾り、11月18日火曜日に行われる直接対決で、ラグビーワールドカップ2027の最後の出場権を争います。

ベルギーは初戦でナミビアに勝利した勢いのまま、ブラジル戦でも奮闘。試合の半分以上を14人で戦う苦しい展開となりましたが、試合終了間際のプロップのMaxime Jadotのトライで30-27と競り勝ち、自国初のワールドカップ出場に一歩前進しました。

一方、サモアは初戦でブラジルを下した後、この日はナミビアを26-8で撃破。スコア以上にナミビアの粘り強い抵抗に苦しみましたが、着実な試合運びで勝利を掴みました。
両チームは5日間の休養と調整を経て、歴史的な一戦に臨みます。

ベルギー 対 ブラジル

14人となったベルギーが、試合終了2分前の逆転トライで劇的な30-27の勝利を収め、オーストラリア2027出場への希望をつなぎました。

ベルギーは試合序盤から主導権を握り、わずか11分で2トライを挙げて14-0とリード。1本目はプロップのCharlesty Berguetのゴール前からのドライブ、2本目はフォワード陣の見事な連携からキャプテンJean-Maurice Decubberが押し込みました。スタンドオフのMatias Remueが2本とも確実にコンバージョンを成功させました。

しかし流れに逆らうように、ブラジルがスクラムで盛り返します。強力なフロントロー(プロップ: Caique Silva SeguraとWilton Rebolo、フッカー: Henrique Ferreira)が基盤を作り、セットプレーから徐々に試合を立て直しました。
フェーズを重ねて前進したブラジルは、ロックのMatteo Dell’Acquaがピック&ゴーからトライを奪取。フルバックのThiago Oviedoのコンバージョンも決まり、前半終了間際には14-7と点差を縮めました。

前半終了時には、ブラジルがベルギー陣内に迫る場面もありましたが、ベルギーの必死の守備がこれを阻止。後半開始直後、Oviedoのペナルティゴールでスコアは14-10に。

その直後、ベルギーはロックのToon Deceuninckがイエローカードで退場。数的優位となったブラジルは47分、途中出場のYan Rosettiがゴール前から飛び込みトライ。リプレースSO Lucas Tranquezのコンバージョンも成功し、17-14と逆転しました。

さらに2分後、Berguetが足を使った危険な行為でレッドカードを受け、ベルギーは13人に。絶体絶命の状況でしたが、ベルギーは驚異的な結束力を見せ、Remueのペナルティで17-17の同点に戻します。

Deceuninckが復帰後、Remueのペナルティで再びリードしましたが、残り16分でTranquezが再びPGを決め、20-20と振り出しに。

それでもベルギーは屈しませんでした。Remueがサイドを破り、25-20と再びリード。しかしコンバージョンを外したことでブラジルに望みを残しました。8分前、ブラジルはプロップLeonel MorenoのトライとTranquezのコンバージョンで27-25と再逆転。

残り4分、ベルギーはPGのチャンスを得ましたが、Remueのキックはポストを外れ、敗戦の危機に。
それでもブラック・デビルズは最後まで諦めず、再び攻め込み、ゴール前のラックから途中出場のプロップ、Maxime Jadotがボールを拾って飛び込み、劇的な逆転トライを決めました。

ブラジルはキックオフから最後の攻撃を仕掛けましたが、ベルギーのブレイクダウンでの冷静なプレーが勝敗を決しました。

試合後、ベルギーのLaurent Dossatヘッドコーチは興奮を隠さず語りました。
「とにかく信じられないほど誇らしいです。試合前に80分間、最後までやり切ると誓いました。今日はブラジルに運が傾く可能性もありましたが、私たちは精神力と結束力を見せ、絶対に諦めませんでした。誇りと謙虚さ、そして次のサモア戦に臨む喜びでいっぱいです。」

ブラジルのヘッドコーチ兼ディレクターJosh Reevesも、惜敗を悔やみながらチームを称えました。
「ベルギーとは過去の対戦でも良い試合をしてきましたし、今日も勝てるチャンスがあると信じていました。局面によっては私たちの方が上回る場面もありましたが、彼らは本当に情熱的で、互いのために戦っていることが伝わってきました。最終的に、その結束力の差が勝敗を分けたのだと思います。」

サモア  対 ナミビア

第2試合では、試合を重ねるごとに調子を上げているサモアがナミビアを26-8で破り、ナミビアのRWC 2027出場の望みを断ちました。サモアは堅実でプロフェッショナルな試合運びを見せ、オーストラリア行きへ向け確実に前進しました。

サモアはキックオフ直後から試合を支配。スクラムハーフのJonathan Taumateine、そしてウイングのVa'afauese Apelu Maliko、Latrell Ah-Kiongのトライで前半を19-0で折り返しました。フルバックのJacob Umagaは2本のコンバージョンを成功させています。

後半はナミビアが反撃。スタンドオフCliven LoubserのPGで17-3とし、フルバックDivan Rossouw、スクラムハーフHelarius Kisting、Loubserのロングキックで陣地を取りながら試合を組み立てました。
しかし、サモアのバックス陣(Umaga、Apelu Maliko、Ah-Kiong)は正確なリターンキックで応戦。巧みに試合をコントロールしました。

54分には、モールを押し込みフランカーAlamanda Motugaがトライ。タッチライン際からのUmagaのコンバージョンも決まり、スコアは26-3に。

サモアはブレイクダウンで11回ターンオーバーを許すなど課題も残しましたが、全体としては冷静で統制の取れた内容でした。

残り15分、ナミビアが左サイドを突破しましたが、UmagaとAh-Kiongの好守がトライを阻止。キャプテンでフッカーのLouis van der Westhuizenを中心に最後まで諦めない姿勢を見せ、残り11分にはCTB Johan Deyselのクロスキックを受けたフルバックのJay-Cee Nellが左隅に飛び込み、26-8としました。

ナミビアは後半を8-7と上回る形で終了。Peter Rossouwヘッドコーチはチームの奮闘を称えました。
「選手たちの献身と努力にとても満足しています。コンタクトでのフィジカルもベルギー戦より格段に良くなり、戦術的にも狙い通りの展開でした。ただ、攻撃でボールを保持し続ける時間が短く、継続的な圧力をかけられなかったのが課題です。それでも後半の内容にはとても満足しています。」

サモアのTusi Pisiヘッドコーチは、新たに加わった選手たちの存在を称えました。
「新加入の選手たちは素晴らしい経験と高いレベルのプレーをもたらしてくれました。彼らの到着によってチーム全体の基準も引き上げられています。前回大会から残る選手たちにとっても、彼らのプレーを見ることが刺激になっています。」

次戦、ベルギーとサモアは運命の直接対決へ。
勝者がオーストラリアで開催されるラグビーワールドカップ2027への最後の出場枠を手にします。

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