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パシフィック・ネーションズカップ2015、サモアを破りフィジー優勝

ラグビーワールドカップ2015ではプールステージからイングランド、オーストラリア、ウェールズとウルグアイの強豪チームで戦うフィジー、パシフィック・ネーションズカップの決勝戦でサモアを下し大会を優勝。

決勝戦:フィジー vs サモア

現地時間8月3日(月)、カナダのバーナビー(スワンガード・スタジアム)で行われた順位決定戦を最後にパシフィック・ネーションズカップ2015(PNC)もようやく幕を閉じた。決勝戦で優勝を争ったのはフィジーとサモアの2チーム。熱い戦いの結果、優勝杯は39-29でフィジーの手に。

開始から1分半、早々にトライを挙げ決勝でのリードを奪ったのはフライングフィジアンズのレオネ・ナカラワ選手。コンバージョンを決めたジョシュ・マタベージのキックに続いてフィジーサイド、サモアにペナルティーゴールを2本与えるが、ラインアウトでのサモアのミスからボールは再びフィジー選手の手元に、そのまま2本目のトライを挙げ、マタベージのコンバージョンでスコアボードは17-3。前半終了間際サモアは追加でペナルティーを2本決め点差を少し縮めるが、追いつき切れないままハーフタイムを迎える。
 

後半開始からまもなく、ジャック・ラムのトライとスタンレーのコンバージョンでサモアも反撃の姿勢に、点差は僅か一点に。アウタガヴァイア選手がフィジーのディフェンスを崩しトライを決め、勢いを増したサモアが逆転で先制する。試合時間残り30分で、今大会三度目の優勝も期待できそうであった。

しかし、フィジーのベンチからヴォラヴォラ選手がピッチに加わり、そのままナカワラのセカンドトライに大きく貢献、その後さらに2トライ挙げ、36-24で再びフィジーが先制する。

アウタガヴァイアもさらに2本目のトライを挙げ、試合終了3分前でヴォラヴォラが見事ペナルティーを決め、PNCタイトルは3大会連続でフィジーのものとなった。

5試合にわたってパシフィックアイランダーのライバルに負けてきたフィジーチーム、ゲームキャプテンのケラ選手は勝利を大いに祝い、早速9月18日トゥイッケナムで行われるラグビーワールドカップの開幕戦に繋げようと今秋の大会に視線を向けた。

試合終了後、ケラキャプテンは「PNCは今秋のRWCに向けての準備の大きな課題でした。優勝できたことは今後大きなプラスになるに違いないでしょう。」とコメントした。

「北米遠征も終わり、家に帰って休日を家族と過ごすのを心待ちにしています。そしたら次はイングランド戦前の合宿に向かいます。イングランド戦では難しい試合になることは十分に把握しています。「死のグループ」と名付けられたプールですが、サバイバルして先に進みます。」

サモアのスクラムハーフを務めるフォツアリ選手は試合後「後半ではよく粘り、うまく反撃を組んだがプレーとタックルでのミスが相次ぎフィジーにチャンスを与えてしまいました。フィジーのプレーの強みはどこからでも攻撃ができるという点にあり、まさにその持ち味を試合中発揮してきたと思います」と話した。

「もちろん負けて悲しいですし、悔しい気持ちでいっぱいですが、かっがりしている暇はありません。気持ちを切り替えて前に立ちはだかるチャレンジに挑まなければなりません」

サモア率いるスティーヴン・べサムヘッドコーチは「フィジーの方が勢いよく勝利を目掛けてプレーしていました。手元に跳ねたボールはリスクを取りながら点に繋げ、うまくプレーしたと思います。」とコメントした。

「負けたことは非常に残念ですが、その分多くのことを学びました。学んだことをワールドカップで結果に繋げればと思っています。」

「今大会での目標は自分たちの力の範囲を確かめ、新しい選手たちにトーナメントでのテストレベルという設定で、プレッシャーを感じながらのプレーを体験させることだったので、それらの点では目標を達成しました。」

マクギンティ、イーグルスのスターとして輝く

劇的な終わりを迎えた5位決定戦はマクギンティが80分、ドロップゴールを決めイーグルスを勝利に導いた。

71分ではニック・ブレヴィンズが今試合2本目のトライとリアム・アンダーウッドのコンバージョンに続いてカナダが13-12と逆転で先制していた。しかし、シンビンからピッチに戻ってまもなく、マクギンティがスコアを挙げ、国境を共有するライバル同士の戦いはやがてアメリカの勝利に終わった。

試合後マイク・トルキーンは「今大会ではチームとして大きく成長しました。しかし、まだまだこの先の道のりは長いです。選手たちがそれを把握することは非常に大事なことですが、既に実感していると思います。」と評価した。

一方、4戦4敗となったカナダのカーペンターキャプテンは「残念な結果となりました。全力を尽くして試合に臨みましたが、最後の方は諦め気味になっていたと思います。向こうに攻撃を許し、既に何戦か惜敗しているので、最後は自分たちで引き下がってしまいました。テストマッチはこのようなポイントを中心に左右されるので大きな反省点となりました。」


前半25分、マクギンティがペナルティーを3本決め、アンダーウッドの1本でイーグルスが9−3と先制する。ロックのググレッグ・ピーターソンはシンビンに。 

だが、カナダのリードは長くは続かなかった。ジョン・ムーンライトはピーターソンの後を追いシンビン入りし、その後マクギンティが4本目のペナルティーでイーグルスのリードを9点に広げた。
 
後半はカーペンターの素晴らしいランニングとアンダーウッドのペナルティーでカナダが先に得点を挙げ、さらに数分後アメリカはダニー・バレットのイェローカードでアメリカサイドは14人に。その後マクギンティもシンビンで10分間の休憩を取りピッチ上のアドベンテージはカナダにあったにも関わらず、マクギンティのシンビンが終了する間際まで、ブレヴィンズのスコアにつなげることができず、 最終的にはマクギンティにチャンスを与えてしまいカナダにとって悔しい結末となった。

アメリカのクリス・ワイルスキャプテンもコメントを足した。「マクギンティは素晴らしいパフォーマンスを見せてくれました。最後のドロップゴールを決めたときは冷静で、ゲームでのマネジメントもしっかりしていました。決定率の高いキッカーで頼れる選手でもあり、チームにとって欠かせないプレイヤーです。」
 

写真: Lorne Collicutt

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