――かねてからスポーツキャスターとしてご活躍でしたが、2013年末から2014年初春にかけて、第93回全国高校ラグビー大会のハイライト番組でキャスターを務められたのが、ラグビーとの本格的な出会いだったとのこと。それ以前に、ラグビーに触れたことはありましたか?
 
小島:高校時代はサッカー部のマネージャーだったので、同じグラウンドで練習するラグビー部の姿は見ていました。でも「なんであんなに毎日、クッションに体当たりしているんだろう……?」と不思議に思っていたくらい(笑)、ラグビーに関する知識はゼロでした。体全体でぶつかり合う激しいスポーツで、凄いなと感じてはいたのですが。
 
――キャスターとしてスポーツを取材・報道する立場になって、全国高校ラグビー大会の番組に携わることに。改めて見たラグビーは、小島さんの目にどう映ったのでしょうか。
 
小島:それまでは練習風景しか見たことがなかったので、ラグビーの試合を観戦するのは初めての経験でした。しかも花園で、高校ラグビーのトップ選手たちによる戦いを目の当たりにできたんですね。選手同士がぶつかり合う「ドスン!」という低く大きな音に、本当に驚きました。あの音は、たとえスタンドの上段に座っていても響いてくるんですよね。とても激しいスポーツであることにビックリして、一気にのめり込んでいきました。
 
――番組では、元ラグビー日本代表であり、ラグビーワールドカップ2019日本大会アンバサダーである大畑大介さんとタッグを組んでいらっしゃいます。
 
小島:そうなんです、大畑さんには、本当に初歩の初歩から、丁寧に教えていただいてきました。
 
――「ラグビーはルールが難しい」と言われがちですが、いかがでしたか?
 
小島:実はラグビーって、最初に覚えるべきルールは簡単だと思うんです。もちろん反則の数は多いんですが、それは後回しでいいのでは。ラグビーの試合は、どちらが相手陣地に攻め込んでいるか一目瞭然で、パッと見たときにどちらが優勢か、すごく分かりやすいですよね。最初はそれぐらいの感覚を掴んでいれば問題ないんです。
 
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――なるほど。ラグビーの基本ルールは、実は簡単なんですね!
 
小島:はい、そのうえで、“戦略”が見えるようになってくると、グッと試合が面白くなってきます。初心者の場合、なんで何度も止められているのに繰り返しタックルをするのか、とても不思議だと思うんですよ(笑)。特に敵味方の“数”に注目して、戦略を読めるようになれば、こうした疑問も解消して試合観戦が楽しくなるはずです。
 
 たとえば、応援しているチームが、右サイドを5人で攻め込んでいて、相手が7人かけて防いでいるとしますよね。すると単純に5対7なので、他のスペースでは相手側が手薄になっている。選手の数を数えるだけなので、ビギナーでもすぐにできるし、もしラグビーファンが初心者を会場に連れて行っているのなら、こうしたポイントを教えてあげるといいんじゃないでしょうか。
 
――なんとなく両チームの有利/不利を楽しんでいるレベルから、次のステップに向かえるわけですね。
 
小島:そうなんです! この“数の戦略”が試合中に把握できるようになってくると、「今度は数の手薄なところにボールをまわしていくんだな」とか、「このスペースからトライが決まりそう」といった次のプレーの“予測”ができるようになるし、密集した選手たちを振り切っていくステップの素晴らしさも、より体感できるようになってきます。私もこうした俯瞰した目線で観戦できるようになってから、一層ラグビーの楽しさにハマっていったんですよね。
 
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――初心者を会場に連れて行っても楽しんでもらえるのか、ラグビーファンは悩むことも少なくないと思いますが、気にしなくても大丈夫なんですね。
 
小島:そうした試合の見方に加えて、選手やチームに関するちょっとした蘊蓄(うんちく)や、ストーリーを教えてもらえると、初心者としては思い入れが変わってくるので、とっても嬉しいですね! 大畑さんは長年、高校ラグビーの取材を続けてきていらしたので、あの選手はこういう背景があって……という興味深い知識をその都度伝えてくださって、私自身もとてもありがたかったんです。
 
 あと、それこそラグビーワールドカップ2015の日本代表対南アフリカ代表戦からラグビーファンになった方も、恐れずに周りのビギナーの方を連れて会場に行ってもらえればと思います。先ほどお伝えしたように、ずっとラグビーがお好きな方からのアドバイスもとても嬉しいですし、逆に初心者の気持ちが分かる“元ビギナー”の方も、ラグビーの世界に入りたての人にとっては、とてもありがたい存在だと思います。何より、あの南アフリカ代表戦のように、トライひとつでラグビーの魅力が伝わることを、私たち自身が知っているわけですから。会場で生で観戦すれば、何も予備知識がない方でも、きっと楽しんでもらえるはず。ぜひみんなで会場に駆けつけましょう!
 
――全国の会場で、世界屈指のラガーマンたちのプレーを生で観戦できるのは、ラグビーワールドカップ2019日本大会の大きな魅力ですよね。
 
小島:想像しただけでワクワクしますよね。とてつもないサイズの各国の選手たちがぶつかり合う姿は震えるほどの衝撃がありますし、そうした戦いの場を目の当たりにすることで、勇気をもって突進していくジャパンの選手たちの凄さも、改めて分かってもらえるんじゃないかと思います。
 
 そして全国各地で、これからのラグビー界を担う若い子たちが世界トップの試合を観戦できるということも、とても大きな出来事だと感じます。ラグビーワールドカップ2015の後、取材する高校生たちの意識が、本当に一気に変わったんです。自分たちの普段のプレーが、そして花園での試合が、ラグビーワールドカップに直結しているんだということが、はっきり分かったんですね。
 
 東福岡高校で活躍して早稲田大学に進み、ラグビーワールドカップ2015の日本代表に選出された藤田慶和選手のような存在も、きっと大きな影響を与えたと思います。寝る間も惜しんで朝練に励み、怪我も恐れずにラグビーに取り組んでいた高校生たちが、「将来的に自分たちが代表になって、ラグビーワールドカップで戦えるかもしれない」と意識するようになりました。そうした若い子たちが現在、ラグビーワールドカップ2019を目指して切磋琢磨していますし、さらに下の世代の子たちが、全国で行われるラグビーワールドカップ2019のワールドクラスの戦いを目撃してくれることでしょう。本当に普段の努力が報われるようになってきたというか……。ああ、いま話しているだけでも泣きそうになってきました……(笑)。
 
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――色んな意味で,ラグビーワールドカップ2019日本大会は革新的なイベントとなりうるんですね。最後に、女性としてのお立場から、ラグビーワールドカップ2019日本大会に向けて、盛り上げるアイデアをいただけますか。
 
小島:まずは、会場の美味しいフードが充実していると嬉しいですね、これは女性にとって必須です!(笑) なんとなく会場に来るだけでも楽しめて、激しい試合を観戦してさらに惹き込まれる、ということになればいいですよね。あとは、選手の皆さんがお忙しいことは重々承知しつつ、できれば握手会を開いてほしいです!
 
――握手会ですか!?
 
小島:選手たちの体つきの凄さは、並んで立つことができれば一発で分かるはずです。そしてそんな男らしい選手たちの大きな体と、紳士らしさ、笑顔、優しさとのギャップがまたいいんですよ(笑)。ラグビーワールドカップ2019に向けてスケジュールも大変だとは分かっているんですが、ラグビー関係者の皆さんには、ぜひ検討してもらえると嬉しいですね!
 
 
 
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<プロフィール> 
小島 瑠璃子
1993年千葉県生まれ。
2009年、第34回ホリプロタレントスカウトキャラバンでグランプリを受賞しデビュー。
2013年末より、全国高校ラグビー大会のハイライト番組で、大畑大介氏と共にキャスターを務め、
スポーツキャスターとして幅広く活躍している
 
 
 
 
 
 
 
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