日本代表、RWC強化試合で南アフリカ代表に完敗

ラグビーワールドカップ2019へ調整中の日本代表は9月6日(金)、埼玉県の熊谷ラグビー場で南アフリカ代表と対戦し、大会前最後のテストマッチで優勝候補の一角を担う南半球の強豪に7-41で完敗。一方、南アフリカ代表はニュージーランド代表との大会初戦へ向けて、順調な仕上がり具合を感じさせた。

「ここからは違うレベルの戦いになる」

 ワールドカップメンバー発表会見で、そう話していたジェイミー・ジョセフ日本代表ヘッドコーチの言葉通り、2度世界制覇を経験している南アフリカは、日本が今年対戦してきた相手とは全く異なるレベルのパフォーマンスを見せつけた。

 元南アフリカ代表FLのラッシー・エラスムスヘッドコーチの下、先月のラグビー・チャンピオンシップに優勝し、現在、ワールドカップのプール初戦で対戦するニュージーランド戦へ向けて調整中だが、プレースピードとパワー、フィジカルの強さで序盤から日本にプレッシャーをかけた。

 前半7分、スクラムから展開してWTBチェスリン・コルベ選手が先制トライ。22分には日本のハイパントをキャッチするとWTBマカゾレ・マピンピ選手につないでトライ31分にはスクラムを押して相手を引き付けてからオープンに素早く展開し、最後はマピンピ選手が連続トライをマーク。39分にはSOハンドレ・ポラード選手がPGで3点を加えて、前半を22-0で折り返した。

 日本は試合開始早々、WTB福岡堅樹選手がふくらはぎを痛めて交代を余儀なくされ、攻め手の一つを失った。前半15分過ぎにはスクラムからつないで、SO田村優選手がゴール目前に迫るが、相手のタックルを受けてボールを失い、トライチャンスを逃した。

 その後も相手のプレッシャーを受けてミスが出て、ハイパントへの対応も相手に上回られて苦戦が続いた。

それでも粘る日本は、60分に相手のハンドリングミスを突いて、CTBラファエレ ティモシー選手がタップで前半交代出場のアタアタ・モエアキオラ選手につなぎ、そこからアウトサイドでパスを受けたWTB松島幸太朗選手が、走り抜いてトライを決めた。

その後、日本は攻めてラックを重ねても、ゴール前で堅く守る相手の守備を崩すまでには至らない。2015年ワールドカップ初戦で日本に逆転勝ちを許して以来の顔合わせに、雪辱を果たすという思いもあったかもしれない。

 先月ワールドラグビー・パシフィック・ネーションズカップで3戦全勝で優勝した日本は、77分には南アフリカ出身のFLピーター・ラブスカフニ選手の力強いゲインをきっかけに22メートル内へ攻め込むが、最後に右アウトサイドへのパスが乱れてトライチャンスを逃した。

 一方、南アフリカは52分にマピンピ選手がこの日3つ目のトライを決めて、ハットトリックを達成した。その20分後には、南アフリカはリザーブスタートのフランソワ・ロウ選手がイエローカードを受けてシンビンとなるが、チームは数的不利を感じさせない動きを続ける。

73分に、南アフリカは自陣の深い位置でコルベ選手が日本のパスをインターセプト。そのままフィールドを駆け抜けて、この試合自身2トライ目を決め、終了直前には日本選手に2人でプレッシャーをかけてボールを奪うと、リザーブ出場のハーシェル・ヤンチース選手が走り切って5点を加えた。

 南アフリカ代表のエラスムスヘッドコーチは、「ニュージーランド戦への調整に試合をしておきたかった。いい方向の進んでいると確認できた」と話し、満足そうな表情を見せた。

 日本のジェイミー・ジョセフヘッドコーチは、「とても強い南アフリカを相手に、2、3回トライチャンスを作ったが、ミスから痛い失点をしたが、ワールドカップへ向けて必要な試合だった」と話した。

 リーチマイケル主将は、「思っていたような結果ではなかったが、多くを学ぶことできた。大会最後にティア1のとても強い国と対戦して、彼らの強さが改めて分かった。ワールドカップの準備として、非常に良かったと思う」とし、「負けたので、この2週間で自信を取り戻すことが大事になる」と話した。

 ラグビーワールドカップ2019は9月20日に開幕。プールAの日本はこの日の開幕戦でロシア代表と対戦し、9月28日にはアイルランド代表、10月5日にはサモア代表、10月13日にはスコットランド代表と戦う。

 プールBの南アフリカは、9月21日にニュージーランド代表、9月28日にナミビア代表、10月4日にイタリア代表、10月8日にカナダ代表と対戦する。