サモアに意外な最終兵器

ムードメーカーAJ・アラティムが「ピッチの外から仲間を支える」決意

【名古屋・10月2日】5日に日本と対決するサモアには、意外な強敵が潜んでいる。SOのAJ・アラティムだ。ここまで2試合、ピッチ上で目立った活躍は見せていないが、ピッチ外ではムードメーカーという重要な役割を担っている。

アラティムは、勝利した初戦のロシア戦では途中出場したものの、負けたアイルランド戦ではベンチ入りしなかった。しかしそのアイルランド戦後に“本領”を発揮。落ち込むチームの雰囲気を盛り上げた。

「(アイルランド戦で負けた後)ロッカールームでは、みんな暗い感じだった。もちろん、負けるのは嫌だし、それは分かる。でもみんなが少し落ち着いた頃を見計らって、笑わせたりして気分を盛り上げた。まだ終わったわけではないし、この後2試合あるんだから」とアラティム。

お笑い担当の26歳は、練習場への移動のバスで常に一番前に座る。彼がマイクを持つと、バスの中は一気にダンスバトルの会場になるという。「何人か選手を立たせて踊らせるんだ。適当な曲を選んで、その日のダンサーを選ぶ。サモアの曲のこともあれば、ヒップホップのことも、ジャスティン・ビーバーのこともあるよ」。そうすることで、練習前に意気が上がるのだそうだ。

ジョークと陽気さにかけてはチーム随一。プロップのジョーダン・レイは「彼のおかげでみんな気分が上がる。暑さのせいでバテ気味の選手も元気に練習できる」とその存在の大きさを語る。

2年前までは電気技師の見習いをしていたというアラティム。「日本戦では、ピッチでプレーできればうれしいけれど、それが無理でも仲間を100パーセント支えたい。大会が終われば選手はみんなそれぞれの所属クラブに帰ることになる。このメンバーで戦えるのは今だけだ。その貴重な時間を楽しまないと」。このムードメーカーの存在がサモアの底力となるかもしれない。

RSN ci/kf