【準々決勝プレビュー】ニュージーランド対アイルランド

初の3連覇を目指すNZ、初の4強狙うアイルランドが激突

【東京・10月18日】19日に行われる準々決勝の第2試合(19時15分キックオフ)は、ラグビーワールドカップ(W杯)史上初の3連覇を目指すニュージーランドに、9大会連続出場ながら8強止まりのアイルランドが挑む。両者はここ4試合で2勝2敗と互角の勝負をしており、1次リーグでは日本に敗れて2位通過ながら、3年前、ニュージーランドを111年ぶりに破ったアイルランドの勢いがW杯の場で続くかどうか注目される。

ニュージーランドとアイルランドがW杯で対決するのは24年ぶり。ニュージーランドのスティーブ・ハンセン監督とアイルランドのジョー・シュミット監督はともにニュージーランド出身。シュミット監督が2013年に就任以来、両者はそれぞれの世界トップクラスのチームを率いて切磋琢磨してきた。

 「オールブラックス」の愛称で知られるニュージーランドは1次リーグB組でもそのパワーを全開。初戦では強豪南アフリカを23-13で下し、カナダ(63-0)とナミビア(71-9)で挙げた得点は1次リーグ1位と2位の記録。

それでも台風で1次リーグ最終戦のイタリア戦が中止となり、十分な実戦態勢が取れるのかという疑問は残る。ナミビア戦では主力組を休ませており、南アとの激闘から1カ月を経た今、体に緩みはないのか、それとも休養十分なのか

この疑問に対し、ハンセン監督は「答えは後者だ」という。それでも、ロックのキーマン、ブロディー・レタリックは12週間で30分間しかプレーしておらず、イタリア戦で実戦感覚を磨かせたかったというのが本音だろう。半面「オールブラックス」の最大の兵器ながら脚に問題を抱えるFBボーデン・バレット(トップの写真、2016年のアイルランド戦)にとっては格好の休養になったはずだ。

一方、アイルランドは1週間前のサモア戦で退場処分となった主力のCBTバンディー・アキを欠いている。47-5で勝ったこの試合は、スコットランドを破りながら、日本に敗れた波乱の1次リーグ最終戦を14人で戦い抜き、自信を深める結果となった面もある。

問題は、独創的で理にかなった攻撃をするニュージーランドに、アイルランドのディフェンス陣が対応できるかどうかだ。最近の両者の戦いぶりからすれば、アイルランドは対応策を見いだしたように思われる。しかし、南アフリカ戦でニュージーランドの今大会初トライを決めたジョージ・ブリッジの素晴らしいカウンター攻撃や、TJ・ペレナラのナミビア戦での空中を飛ぶような自在なプレー(下の動画)は、まさしく「オールブラックス」の華麗なパワーを象徴しており、難しい相手だ。

 ただ「オールブラックス」が対戦するアイルランドも、難敵の一つであることは間違いない。アイルランドは自分たちの力を信じて戦うしかないということになるだろう。これまでW杯の「準々決勝の壁」を突破したことのないアイルランドが、ニュージーランドの3連覇を阻止できるのか。

「アイルランドという強敵に、容易に勝てるというような幻想は持っていない」と語るのはオフロードバスの名手として知られるニュージーランドのソニービル・ウイリアムズ。「メンタルの準備をちゃんとして適切な態勢を取れば、我々を止めるのは難しいはずだ」

 ハンセン監督は今週、アイルランドのジョニー・セクストンがキーマンとみられていることについて、「アイルランドはワンマンチーム以上のものを持った相手だ」と選手たちに忠告している。それでも、アイルランドのボール保持を左右するたぐいまれな能力を有する、この34歳のSOが最善のプレーをしないと「オールブラックス」という難敵を撃破することは困難だろう。とりわけ、セクストンのライバルであるニュージーランドのリッチー・モウンガは、今大会のベストSOとみられており、セクストンが彼とどう対応するかがカギを握りそうだ。 


過去の直接対決: 31試合でニュージーランド28勝、アイルランド2勝、引き分け1 

最近3試合でアイルランドが2勝している。

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