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フランス 17-35 イングランド:イングランドがフランスを振り切りRWC決勝へ

ブリストル - 世界ランキング1位のイングランドは限界まで試されながらも、復帰したフルバック Ellie Kildunne に鼓舞され、再びフランスの夢を打ち砕いた。

イングランドはこれで32連勝。しかし、フランスの執念を前に大苦戦を強いられた。特に前半のトライの機会を逃したことが響き、フランスは9大会連続の準決勝敗退となった。 

試合の流れ

ここまで4試合連続の快勝を収めてきたイングランドだが、この日は満員のアシュトン・ゲート・スタジアムで大一番に臨むことになった。守備で稲妻のように鋭く、オフロードを多用するフランスは開始直後から圧力をかけ、センター Nassira Konde のトライで先制する。しかし前半の報酬としてはわずかなスコアにとどまった。

イングランドは前半を7-5で折り返した。その大きな立役者が怪我から復帰した Ellie Kildunne と Hannah Botterman。Kildunne は女子年間最優秀選手の実力を示し、華麗な突破で先制トライを奪ったが、そのプレーは Botterman の柔らかいハンドリングに支えられていた。

Botterman は3度のターンオーバーと3つのスクラムペナルティで貢献し、後半も試合を繋ぎ止める展開に。イングランドは鋭く立ち上がり、一度はトライがフォワードパスで取り消されたが、得意のモールで加点。

それでもフランスは食らいつく。敵陣深く攻め込み、交代出場のウィング Kelly Arbey がトライを挙げ、残り27分で2点差に迫った。

緊張感が高まる中、イングランドは世界No.1の実力を見せつける。地元出身の Abbie Ward が連携からトライを決め、さらに Kildunne が40m以上を駆け抜ける決定的な一撃。Konde が2つ目のトライを返したものの、最後はセンター Meg Jones がダメ押しのスコアを決め、勝負を決した。 

Mastercard プレイヤー・オブ・ザ・マッチ

2トライに加え208mを走破した Ellie Kildunne が選ばれた。しかし本人は「この賞はチームのもの」と語った。

「最初に言ったのは“これはチームから盗んだ賞だ”ってこと。Hannah Botterman、Maud Muir、フォワード全員がすごい守備をした。私はほとんどタックルをしていないのに、なんで私が選ばれたのか分からない」と笑いながらコメント。そして来週の決勝を見据えた。 

「本当にワクワクしてる。夢見てきた舞台。もう一週間トレーニングして、頭を下げて準備するだけ。何が待っているか分かっている。言葉も出ない!」

「支えてくれる皆さん、チームに感謝します。決勝がある、皆さんの力が必要です。」

コーチのコメント

イングランドの John Mitchell ヘッドコーチは「ローズ旋風」の前評判を否定し、激戦を予期していた。

「彼女たちが襲いかかってくるのは分かっていた。ウォームアップから感情を爆発させていた。私たちは勝たなければならなかったし、戦って抜け出さなければならなかった」と述べた。

「ハーフタイムでは落ち着いていた。少し正確さを欠いたが、この舞台は特別なプレッシャーと感情を生む。難しい試合を勝ち切れたのはチームの功績。真ん中での守備は素晴らしかったし、勇気とハートがあった。」

一方、フランスの David Ortiz コーチは敗戦を受け入れつつも、誇りを口にした。

「イングランドとは大きな戦いになると分かっていた。最後に少し緩んだ時に、彼女たちがさらに力を出した。それが差となった。」 

今日の記録

「ディフェンスがタイトルを取る」と言われる通り、この試合も守備の力が勝敗を分けた。Kildunne の突破や Botterman のパワーが光ったが、フランスを止めたのはイングランドの守備意識だった。タックル数21回で最多を記録したのは Sadia Kabeya。大会合計83タックルで全体トップに立っている。

次の試合

イングランドは悲願のホームでの決勝へ。満員のAllianz Stadiumで世界1位と2位、カナダとの対戦に臨む。

フランスはまたしても3位決定戦へ。大会後に代表引退を迎える選手も多く、前王者ニュージーランドとの一戦に強い動機を持って挑むことになる。 

 

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